苦礬柘榴石 pyrope

苦礬柘榴石(くばんざくろいし, pyrope パイロープ)はMg3Al2[SiO4]3という組成を持つ柘榴石(ざくろ石、ガーネット)の一種。パイロープガーネットは、赤い宝石"ガーネット"として利用される鉱物種としても一般的である。
赤色の苦礬柘榴石 pyrope パイロープガーネット結晶 赤いガーネットの原石
赤色の苦礬柘榴石(パイロープ) 画像幅約5cm

苦礬柘榴石の産出

  立方晶系、硬度7~7.5、比重3.56。他のガーネットと比べると、苦礬柘榴石はやや硬度が高い。 主にマグネシウムと鉄、アルミニウム、珪素、酸素からなる。

純粋な苦礬柘榴石は白色であるが、通常はやや鉄を含み淡赤色や赤色、赤褐色などである。パイロープは他の柘榴石と比べて自形結晶で産することはまれで、球形に近い形の粒状から塊状で産することが多い。

苦礬柘榴石の産出

パイロープの形成には高圧が必要であるため、地殻最下部からマントル上部で形成されたエクロジャイトなどの変成岩やマントルを構成するかんらん岩、およびそれらを捕獲岩として含むキンバーライトなどの中に産出する。

エクロジャイト中の苦礬柘榴石(赤い部分) 緑色の部分はオンファス輝石
エクロジャイト中の苦礬柘榴石(赤い部分)
緑色の部分はオンファス輝石

苦礬柘榴石の産業的利用

苦礬ざくろ石(パイロープ)の美しいものは宝石に用いられる。

関連項目

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