planetscope岩石鉱物詳解図鑑

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苦土橄欖石 forsterite

苦土橄欖石(クドカンランセキ, forsterite, フォルステライト)はMg2[SiO4]という化学組成の単斜晶系の鉱物で、ネソ珪酸塩鉱物に属する。
かんらん石グループのうち、特にM=Mgである苦土橄欖石(クドカンランセキ, Forsterite, フォルステライト)とM=Feの鉄橄欖石(テツカンランセキ, Fayarite, ファヤライト)の固溶体が最も一般的で、超苦鉄質岩、苦鉄質岩を構成する主要な造岩鉱物であり、単に橄欖石(ペリドット)という場合は通常それらの固溶体を指す。 地球の上部マントル(深さ約440 km付近まで)の大部分は苦土橄欖石からなるため、地球上に豊富に存在する鉱物であるといえる。 しかし大陸地殻の大部分は花崗岩類やそれに類似した組成の堆積岩変成岩で構成されているので、それらに含まれる主要な造岩鉱物である石英長石角閃石等と比べると、苦土かんらん石を地表で見られる頻度は一般的には低い。

苦土橄欖石(苦土かんらん石) フォルステライト forsterite
黄緑色の苦土橄欖石。画像幅約5cm。 玄武岩の捕獲岩として産するかんらん岩の主要構成鉱物を成している。 濃緑色の粒は頑火輝石、微小な鮮緑色の粒は透輝石

苦土橄欖石の産出

純粋な苦土橄欖石は無色であるが、鉄を含むことによって黄緑色~黄褐色を帯びる。
地球の上部マントルを構成する橄欖岩の主要な鉱物である他、地表で見られる超苦鉄質岩や苦鉄質岩中にも広く含まれる造岩鉱物である。
苦土橄欖石は地表付近の環境では風化や変質によって水と反応して蛇紋石に変化する。 逆に、蛇紋石や苦灰石を多量に含む岩石(蛇紋岩や苦灰岩)が変成作用を受けると苦土橄欖石を含む変成岩が形成される。
苦土橄欖石は隕石のなかにもよく見られる鉱物で、他の岩石惑星のマントルでも一般的な鉱物であると考えられている。

蛇紋岩が変成作用を受けて生じた苦土かんらん石。
蛇紋岩が変成作用を受けて生じた苦土かんらん石。画像幅約2cm。福島県石川町川井。

苦灰岩が変成作用を受けて生じた苦土橄欖石。岐阜県神岡町。
苦灰岩が変成作用を受けて生じた苦土橄欖石。画像幅約4cm。岐阜県神岡町。

橄欖石の産業的利用

苦土橄欖石は黄緑色で透明の美しい大粒の結晶で産する事があり、ペリドット(peridot)という呼称で宝石に利用される。

関連項目

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