緑泥片岩(りょくでいへんがん, クロライトシスト, chlorite schist)は
緑泥石を特徴的に含む
結晶片岩。
まれに緑泥石片岩(りょくでいせきへんがん)とも呼ばれるが、石は省略されることのほうが多い。
緑泥片岩という岩石名は慣用的なもので、「緑泥石を大量に含む結晶片岩」という程度の意味である。
厳密な定義の存在する変成相で分類すると、
緑色片岩と呼ばれる
緑泥片岩の色は濃緑色やくすんだやや深い黄緑色など。
結晶片岩の1種なので片理が発達しており、薄く剥がれやすい。
緑泥片岩を構成する鉱物は、緑泥石の他に、
緑閃石、
緑簾石、
斜長石(主に
曹長石)、
石英、
磁鉄鉱、
黄鉄鉱などである。
緑泥片岩の原岩は
玄武岩および玄武岩質の火砕岩や砕屑岩である。
緑泥片岩は世界各地の様々な地質環境で形成される。
日本では特に三波川変成帯や三郡変成帯、神居古潭変成帯などから産する。特に三波川変成帯で産する緑泥片岩は「三波石」「三波川石」などと称され、日本庭園には欠かせない飾り石として広く用いられている。