石墨片岩(せきぼくへんがん, グラファイトシスト, graphite schist)は
石墨を特徴的に含むとする
結晶片岩。
主に
泥岩のような有機物に富んだ
堆積岩が原岩である。
結晶片岩の1種なのでヘンリが発達しており、薄く剥がれやすい。
石墨片岩の見た目は半金属光沢のある黒色の層と、石英などからなる白色ガラス光沢の層の互層となっている事が多い。石墨を含む層で割れると黒色に見えるが、石墨の含有量はそれほど多くはない。
石墨片岩の石墨以外の主な構成鉱物は、
石英、
長石、
ローソン石、
緑泥石、
絹雲母(白雲母)、
赤鉄鉱、
磁鉄鉱などであることが多い。
変成度が低く再結晶があまり進んでいない場合は、
千枚岩に分類される。
ただし、結晶片岩と千枚岩の分類上の境界は曖昧であり、厳密な定義は無い。
石墨片岩は世界各地の様々な地質環境の広域変成帯などで形成される。日本では三波川変成帯や三郡変成帯などから特に産する。