文象花崗岩(もんしょうかこうがん, graphic granite, グラフィックグラニット)は
石英と
長石(ほとんどの場合カリ長石だが曹長石の場合もある)の結晶が規則的に共生している
花崗岩のことを指す。
白色~黄白色の長石の中に並んでいる暗灰色の石英の結晶がくさび形文字のような模様に見えることから名付けられた。
石英・カリ長石の粒子が細かいものは微文象花崗岩(びぶんしょうかこうがん, micrographic granite, マイクログラフィックグラニット)と呼ばれる事があるが、具体的な結晶サイズは定義されておらず、多くの場合数ミリ程度のものをこのように分けて呼称する。
花崗岩質マグマが冷えていく過程の最後に、多くの場合
ペグマタイトの付近で形成される。
石英と長石が規則的に共生する理由は、特定の結晶面同士で接した方が自由エネルギーが低く安定になるためで、スピノーダル分解またはエピキタシー成長によるものであると考えられる。