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頁岩(シェール) shale

頁岩(けつがん、shale、シェール)堆積岩の一種で、泥岩のうち砕屑物が水平に堆積して層状構造が顕著なものを指す。

黒色頁岩 black shale (岐阜県郡上市)

頁岩の特徴

頁岩(シェール)は堆積面に沿って薄く層状に割れやすい性質を持つ。和名の「頁」の字は本のページを意味し、この薄く割れる性質から命名された。

頁岩の粒子は細かく隙間がないため酸素を通さないことから、埋没した後に生物の遺骸が化石化の過程で腐りにくく、通常なら化石に残りにくい生体の軟体部までよく保存されていることがある。 古生代カンブリア紀のアノマロカリスなどが見つかったカナダのバージェス頁岩が有名だが、中国の澄江(チェンジャン)(澄江動物群)、 グリーンランドのシリウスパセットなどから産出する頁岩からも同時代の化石が発見されている。

オイルシェール

特に有機物を多く含んで形成された頁岩は、地温や地圧の作用により資源的価値を持つ程度の含有量のケロジェンを持つ場合があり、このような頁岩をオイルシェールと呼ぶ。 ケロジェンを化学処理することによって天然ガス(特にシェールガスと呼ぶ)や原油を得ることができる。 ただし、頁岩(シェール)以外にもケロジェンを含む様々な堆積岩があり、これらもオイルシェールに含める場合がある。 そのため「オイルシェール(油分を含む頁岩)」、「シェールガス(頁岩由来ガス)」という用語は指し示す範囲が広く、この語を扱う場合にはそれが何を指しているのか十分に注意する必要がある。

頁岩(けつがん、シェール、Shale)、オイルシェール
頁岩(オイルシェール)

関連項目

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