自然蒼鉛(しぜんそうえん, native bismuth, ネイティブビスマス)は天然に単体で産するビスマス(蒼鉛)のことで、
元素鉱物の1種。三方晶系、硬度2~2.5、比重9.8。
やや強い金属光沢を持つ銀色の鉱物。多くの場合、粒状や塊状で熱水鉱床において
石英脈などの中に形成されることが多い。へき開がよく発達するが、自形結晶はほとんど産出しない。自然蒼鉛の融点は272℃と低いため、火で炙ると溶融する。
自然蒼鉛はビスマス(蒼鉛)の資源鉱石となる。なお、階段状の骸晶で虹色の酸化皮膜を持つ"ビスマス"が販売されているが、人工的に溶融、再結晶させたものであり、天然物ではない。