糸魚川ジオパーク ヒスイ関連施設めぐりの旅
訪問日 2015年11月7日
糸魚川翡翠鉱物展 2015
ヒスイや鉱物標本、アクセサリーの業者が集まって展示・即売をする「糸魚川翡翠鉱物展」が、11月7-8日、糸魚川駅併設のヒスイ王国館2階で開催されました。 2015年で5回めの開催、市からの支援もありヒスイを観光資源として活用させたい糸魚川の熱意が伝わる展示即売会でした。 地方での開催にもかかわらず、会場内は多くの来場者で大変賑わっておりました。
狭い会場でしたが、多くの来場者で大変賑わっておりました。入場は無料です。 地元糸魚川のヒスイ屋さんはもちろん、糸魚川だけでなくミャンマーなど国外のヒスイでできた宝飾品も販売する業者や、 その他、大江理工社のような一般的な鉱物標本を販売する業者、アクセサリーの業者など、「ヒスイ+普通のミネラルショー」と言った感じでした。 ヒスイの販売は、宝飾品や置物のような研磨品が約半分、その他ヒスイのレキ、切断片のようなスライス、バレル研磨品などが500円から数十万円までさまざまなものが販売されていました。 基本的には宝飾用の原石ということで販売されているようですが、鉱物標本としても十分に楽しめるような石も販売されています。 その他、糸魚川ジオパークに関連した書籍や、ヒスイの写真集なども販売されています。
展示即売会のすぐ隣の部屋では、販売とは別に、ヒスイの展示もしていました。大型のヒスイの板や、勾玉、その他工芸品の類が展示されています。
ヒスイ輝石岩と蛇紋岩のコンタクト部分。ヒスイ輝石岩が圧砕され、さらに蛇紋岩側からクロムなどの遷移金属元素が供給されて緑色に色づいている様子が観察できます。
(左) ヒスイの大型勾玉。幅50cmくらい
(右) ラベンダー色のヒスイ。微量のチタンが着色の原因となっている。茶色い部分はチタン鉱物であろう。
ヒスイ王国館内のヒスイ研磨作業展示の様子。普段、岩石薄片を作ったりするのに使うような見慣れた道具と共に、 宝飾品のためのバレル研磨機が置いてありました。また、薄片や岩石サンプルでは研磨の仕上げは特別な布を張った回転台にダイヤモンドペーストを使いますが、ヒスイの宝飾品研磨には カヤの木で出きた回転台で研磨するのですね。
↑ ジオパークのポスターとともに会場内に貼られていたポスター… 糸魚川商工会議所、国際ジオパークに認定されておいてパワースポットだのマイナスイオンだのなんて非科学貼ってたら大恥かきますよ…
↑ひすいの臼で挽いたコーヒー…なんという贅沢……まぁ…硬いし良いのかな…
地方都市での鉱物展に行くのは実は初めてだったのですが、この糸魚川翡翠鉱物展は想像以上に賑わっておりました。
今のところは市の支援もあって開催されているようですが、そろそろ会場代など独立して採算を取ることを求められつつあるようです。
うーん、そこまですると厳しいかもしれないし、業者がこの数集まってくれればこれだけ賑わいを作れるのだから、会場くらい市としては積極的に支援して良いんじゃないかなーとも思う。
あと、世界ジオパークなんだからパワースポットとかゼロ磁場とか、人気取りであってもそういう非科学は絶対に出してはならないと思うし、
その辺は商工会議所ともよく話し合って慎重になってほしいと思う。
いずれにせよ、今後に期待したいと思います。今回僕はお金なかったから高いヒスイは買えなかったけど、
そのうちラベンダーヒスイとかヒスイ輝石と蛇紋岩がコンタクトしてる部分とか、ドーンと板で買って飾ったりしたいですな。
さて、この後はレンタカーで移動しフォッサマグナミュージアムの見学をしました。 フォッサマグナミュージアムは、2010年に一度、大学の実習で訪れたのですが、2015年4月に改装しており、展示内容も変更されています。 ヒスイの展示もより一層充実したと聞いて楽しみにしていました。 その様子はこちら → 糸魚川フォッサマグナミュージアムの見学