アダム鉱の硬度は3.5、比重は4.4、色は主に黄緑色、黄色、淡黄色、淡褐色などで、微量の銅を含むと鮮青緑色から水色に、微量のコバルトを含むと紫色~赤紫色になる。 アダム鉱は柱状~針状の結晶の集合体として産することが多い。単独の自形結晶は極めて稀である。
アダム鉱に対して、水砒亜鉛鉱(すいひあえんこう)という和名もあるが、現在ではほとんど用いられていない。
アダム鉱は亜鉛鉱の二次鉱物として熱水鉱床などの風化した場所に孔雀石、褐鉄鉱、石英などとともに生じる。
アダム鉱は閃亜鉛鉱などの亜鉛鉱石の二次鉱物として共に採掘されていると考えられるが、アダム鉱それ自体がメイン鉱石として採掘となることはほとんどない。ヒ素を含んでいるので鉱石として利用するには環境への注意が必要となる。