01 鉱物標本を集めること

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planetscope 鉱物コレクション

「石ころ」という単語は、地球を構成する天然無機物質である「石」の意味以外に「ありふれているもの、つまらないもの、意味のないもの」を意味する日常単語としても用いられる。

「石ころ」が「標本」になるには、そこに意味を見出すことが重要である。 そして良い標本は、時空を超えて人類にとって普遍性を持って語り継がれるべき意味であることが重要である。 純粋に見た目が「美しい」「不思議」などという原始的・直感的な感情も意味になり得るし、より高度な意味としては希少性、学術的重要性、産業的な利用価値などが挙げられる。 それらの意味は自然科学の法則に従って現れるものであるが、それを見出すことができるか否かは人類の好奇心に依存する。

まだ人類の誰も知らない意味を見出すこと、それは立派な学術研究である。しかし、たのしむ事ができるのはその点に拘る必要はない。 これまでに人類が見出してきた「意味の積み重ね」をたどっていくこと、それらを自分の引き出しの中に具体的に取り揃えること、 あるいはそこに美しさという自分の感性を重視した基準を取り入れること、鉱物標本を集めるコレクションのたのしみ方は様々だ。

ここでは鉱物標本コレクションの一般的な楽しみ方、そして筆者自身が特に注目している楽しみ方などについて紹介します。 しかしこれだけが正しい鉱物コレクション、鉱物趣味であるというわけではなく、最低限のルールを守った上で各自が自分なりの楽しみ方を見出していくことが大事だと思っています。

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