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広島県東城町帝釈峡 part1 - 上帝釈峡

訪問日 2012年8月12日

○概説
帝釈峡は比婆郡東条町と神石郡神石町に渡る帝釈石灰岩(石炭紀〜二畳紀)の台地を刻んで流れる帝釈川の峡谷。石灰岩の下には規定となる玄武岩や玄武岩質凝灰岩を伴い、サンゴ礁を伴うホットスポット玄武岩質海洋島が付加してできたものである。
 地形については、第三期鮮新世末期までに侵食平坦面となり、後に隆起して500〜600mの帝釈台地になったとされる。石灰岩に特有の侵食地形やその他鍾乳洞などが見られる。
 1923年名勝に指定、1963年に比婆道後帝釈国定公園に編入。
 観光の主な対象は、上流側の上帝釈峡の遊歩道を歩いて天然橋などの石灰岩地形を観察することと、下流にあるダム湖である神竜湖(神龍湖)での遊覧船観光などである。ここでは、上帝釈峡の様子について書く。 神竜湖(神龍湖)については「Part2」の方へ。

○上帝釈峡の見学
・駐車場付近
 帝釈峡の観光をしようと思うと、ほぼ自動的にこの駐車場へ誘導されることになり、そこで400円ほどの駐車料金を支払い駐車することになる。駐車場周りには数件の土産物屋や食事処が軒を並べており、「レトロな観光地」をよく「演出」してくれていて良い。
 この駐車場から1本道の遊歩道が帝釈川沿いに伸びており、それを歩くことになる。
広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察 広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察
↑左:駐車場付近の様子 右:広島大学の遺跡研究施設がある。

広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察 広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_鍾乳洞
広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察
↑遊歩道の様子。老若男女、難なく歩けるよく整備された遊歩道から石灰岩侵食による奇岩地形と森林を楽しめるものである。

・唐橋
 駐車場からしばらく遊歩道を上流へ向かって歩くと、左手の支流の沢に掛かる石灰岩の天然橋があり、それが「唐橋」と呼ばれている。唐橋の先には両脇にガケが連なる沢が続く。このような地形から、鍾乳洞が陥没して沢となり、その際の天井の残りが唐橋となったものかと思われる。
広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_天然橋 広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_天然橋
↑左:唐橋の入口の様子。見上げるほど高いため写真に収めるのも大変である。
  右:唐橋をくぐり、沢を少し登った場所から振り向いて撮影。

・雄橋
 駐車場から15分ほど歩くとこの雄橋に着く。帝釈峡には幾多の天然橋があるが、この雄橋が帝釈峡の中で最大の天然橋である。雄橋から先にも遊歩道は続いているが、この先はやや険しい山道になるとのことで、多くの観光客はここで駐車場へと引き返す。
今回は、遊歩道を歩き始めてしばし、にわか雨に遭い、この雄橋が調度良い雨宿り場所になりました… 
広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_天然橋
↑遊歩道を歩いていると、突如目の前に大岩壁が現れたかのように見えるが、実際には川と道が通るだけの橋下がある!
広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_天然橋 広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_天然橋 広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_天然橋
↑雄橋の様子。唐橋でさえ最初は感動したが、雄橋の位になるとコンデジではもはや写真に全景を収めるのは一苦労といったところである。

・白雲洞
 遊歩道の帰りがけに寄りたいのが、この白雲洞で最速で15分程度で見学できる小規模な鍾乳洞である。夏は遊歩道で歩いて暑くなったところに、この鍾乳洞で身体を冷ましてから帰るというのが良い。
広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_鍾乳洞
↑白雲洞の入口。入場料が200円かかる。
広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_鍾乳洞 広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_鍾乳洞
広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_鍾乳洞 広島県帝釈峡の石灰岩地質地形の見学・観察_鍾乳洞
↑白雲洞内部の様子。小規模ながらそれなりの鍾乳石や石筍、石灰岩の侵食、再結晶などといった様々な現象の観察ができて良い。コウモリも住み着いている。
 右下の写真は「満月石」と呼ばれている石で、円筒形の窪みの中に球状に研磨された一抱えあるほどの石がはまり込んでいる。鍾乳洞内の地下河川によってできたポットホールのようなものであると思われる。

帝釈峡Part2神龍湖(神竜湖)

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