ヒスイ輝石の比重は3.24から3.43と、他のナトリウム、アルミニウム、珪素からなる無色鉱物(たとえば曹長石albite、比重2.6)と比べるとやや重い。
純粋なヒスイ輝石は無色~白色でガラス光沢を持ち透明感があるが、様々な微量元素(特に遷移金属元素)を含むことによって、薄緑色~緑色、濃緑色、青緑色、青色、ラベンダー紫色(淡紫色)、ピンク色などの色を帯びる。
ラベンダー紫色と白色のヒスイ輝石が入り混じったもの。褐色部分はチタン石。
ヒスイ輝石は他の様々な種類の単斜輝石と固溶体をなす。
ヒスイ輝石は低温高圧型の変成作用や変質作用によって形成される。多くの場合、1mm以下程度の微細な柱状または繊維状の結晶が塊となって産する。空隙の多い岩石の場合、肉眼的に柱状や繊維状の結晶が確認できる大きさにまで成長することがあり、ごくまれに結晶の頭のわかる自形結晶が見られる。また、造岩鉱物として粒状の結晶として岩石に含まれていることもある。
日本国内でもっとも有名なヒスイ輝石の産地は、新潟県糸魚川周辺である。