ジンバブエ紀行2015
ムガベ独裁政権とジンバブエの日常
1987年よりジンバブエ共和国の大統領で在り続けているロバートムガベ氏は、2015年現在93歳に。 白人追放政策などの強権的な政策により国際的な非難を浴び、ジンバブエ国内の経済的混乱をもたらしました。 現在、ジンバブエの政情は安定していますが、ムガベ大統領の独裁政権は続いています。 ジンバブエ国内で無用な政治的発言は避けたほうが良いですが、 とはいえ、日本で目にする通常のメディアイメージによる独裁国家とは異なり、旅行する分には何も影響しませんし、すごくユルい雰囲気が伝わってきます…
まずジンバブエの玄関口、首都ハラレにあるハラレ国際空港から。 ジンバブエの伝統建築を意識したデザインの独特の形の管制塔が目立つ空港ですが、空港の建物には写真のようなムガベ大統領を称えるプレートが貼ってあります。
さらに空港内部の様子。この国全般に言えることですが、電力事情が芳しくないためか、照明はかなり量が少ないです。しかし慣れればまぁこんなもんかな、って気にもなります。
これは到着口の目の前の様子です。銀行やモバイルレンタル、ちょっとした土産物屋、カフェなどが数件入っています。日本でいうとローカル空港の最末端クラスの店の並びですが、
まぁ最低限必要な物は揃っている、と言ってもいいかもしれません。物乞いっぽい身なりの汚い少年を数人見かけましたが、警備員がたくさんいるので治安の悪いような雰囲気はほとんどありません。
スーツ姿の黒人ビジネスマンも多いです。若干名の白人や中国人も見かけます。
で、右側の写真がムガベ独裁政権を象徴するかのように掲げられたムガベ大統領の肖像なのですが…
到着口の目の前に掲げられてはいるものの、なんだか薄暗い業務用ドアの上、しかも目の前にはゴミ箱とかが置いてあって、およそ大切にされている雰囲気はありません笑
こんな感じで許される程度の独裁政権ということを如実に物語っているような気がしました。
ハラレ国際空港のムガベ大統領の肖像、拡大してみるとこんな感じ。ともかく薄暗かったですね。
空港以外の街中のいろんな場所でもムガベ大統領の肖像を見ることができます。とくにスーパーやホテル、観光地の受付などでよく見られます。 写真は首都ハラレから東に100kmほど行ったチノイChinhoyiという街のホテルのフロントの様子です。 ごくナチュラルにムガベの大統領の肖像が飾られているのがわかると思います。
上のフロントの写真と同じホテルの入口の様子。 ここでも空港と同様にムガベ大統領を称えるプレートが貼られていました。
こちらはチノイの観光名所、チノイケーブChinhoyi Caveという鍾乳洞の受付の様子。
ジンバブエ人と外国人の入場料の値段の違いが凄まじいですが、実際にこの鍾乳洞はなかなか見応えのある青い地底湖などがあり、
すばらしい物でした。これくらいの値段を支払うだけの価値はあります。
ここでも、受付の料金を支払う小屋の中にムガベ大統領の肖像がありました。隣に観光ポスターを貼ってあるなど、
まぁなんとも投げやりな貼り方はここでも同じですね。