(羽田 → 熊本 後編)
2012年11月16日、九州の尾平鉱山などへ2泊3日の鉱物採集の旅に行ったのですが、その往路の飛行機からの眺めが大変良かったので、展示を作りました。
2時間の空の旅、西南日本に入って、後編もお楽しみください!
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「空から日本を見てみよう!(羽田→熊本)前編」はこちらです。
西南日本に入ってしばらくは単調な山岳地帯が続きましたが、木曽地域を抜けると濃尾平野が広がります。
↑(左)ペルム紀-トリアス紀境界の含まれる美濃帯チャートが露出していることで有名な岐阜県犬山付近の丘陵地帯。
(右)受験地理などでの出題でお馴染み、濃尾平野の3本の川、木曽川、揖斐川、長良川に囲まれた輪中地帯! 上空から見ると、これがまた感動するものである。
ほどなくして、琵琶湖が見えてきました。
↑琵琶湖が広がる。東日本は雲ひとつない気持ちのよい快晴であったが、この辺りから雲が広がり始める。
↑琵琶湖付近のここで、雲の上に円環状の虹(円虹)が見えた!
写真だと色が淡くなってしまいますが、上の画像中央辺りに見えます。外側が赤色で内側に紫色の部分が見えます。
珍しい現象だそうですが、飛行機が一定高度を飛んでいたことと、雲が一様に水平に広がっていたことにより、視線の角度が保たれていて、この後しばらく長い間、円虹を楽しむことができました。
ここから先のしばらくは、「雲の海」に飲まれた中国山地が続きました。
↑一面、真っ白な雲の海。本当に真っ白で、陽の光を反射して眩しいくらいであった。
盆地なので霧が出やすいのでしょう。地上の霧の中では、上空から見てこんなに澄み渡った美しい景色であるとは思わないだろう…
↑霧が、山の切れ間から平野に流れ出している!
まさに、ダム湖から水が流れ出すかのごとく、放射状に漏れ出している様子が見て取れます!!
こんな現象があるのですね!驚きでした!
中国山地の内陸部をしばらく飛び続けましたが、広島市上空あたりで瀬戸内海の上空に出ました。
↑奥に見えるのは太田川の扇状地に広がる広島市街。
手前の島に掛かる橋は、安芸灘大橋有料道路。また左海上に浮かぶ島々は江田島など。
↑安芸灘大橋有料道路の東側では海に赤潮が見られた。
西側から橋の下を通って東側に流れ込んでいるかのように見える模様である。
広島市街の下水などで富栄養化し、それが流れこんでくるのだろうか?
↑瀬戸内海上空から広島市街を眺める。手前の島々は倉橋島、能美島、江田島など、左奥に宮島が見える.
瀬戸内海らしい気持ちのよい長めである。
その後、瀬戸内海から西の伊予灘に出ると、陸地はあまり見えなくなります。
↑伊予灘に広がる積雲。
手前側が比較的直線状に雲が切れていて、奥側に流れ出すような構造に見えるが、小さな前線のような構造になっているのだろう。
↑伊予灘を抜けて大分県国東半島の南側を飛ぶ。
(左)大分空港の滑走路が見える。
(右)大分の市街地、国東半島の付け根の部分。
↑国東半島の付け根とその市街地の様子。
↑大分の海岸から内陸へ飛ぶと、目の前にはくじゅう連山の荒々しい火山体が広がる
山頂付近が白いのは、雪ではなく変質帯で珪化した部分であろう。
よく見ると、温泉水かもしくは火山ガスの影響を受けた水の溜まった青白い小さなカルデラ湖が見えた。
くじゅう連山の西側には、世界一大きなカルデラ地形を誇る阿蘇山がある。 阿蘇はちょうど中央付近上空を飛行したので、北側外輪山しか見えなかったが、これがまた、大迫力の地形であった。
↑北側外輪山の様子。
アメリカのグランドキャニオンかと思うほどの切り立った崖がそびえ立つ!
外側には火砕流堆積物による台地が平たく広がり、そして、その下のカルデラ内には何事もないかのように、日本のどこでも見られるような田園風景が広がる!
↑阿蘇の西側の火砕流台地。
切り立ったガケで囲まれた平地がこの辺りのあちらこちらに目立つ。
世界一のカルデラを形成したAso4の噴火活動を上空から思い知った。
さて、楽しいフライトもついに終わってしまいました。あっという間の2時間でした。
↑熊本空港に到着して1枚。ほんとうに楽しく感動的なフライトをありがとうございました!