ジンバブエ紀行2015
ジンバブエドル廃止以降のジンバブエ 通貨と経済の状況
2000年代末、ムガベ大統領の無茶苦茶な独裁政治により崩壊した経済により、ハイパーインフレーションに見舞われたジンバブエ。 ◯兆ジンバブエドル札などというとんでもない金額の紙幣が発行され、子供が札束で積み木遊びをしている様子などが報じられました。 後にUSドルやその他の国の通貨が法定通貨として認められ、現在では完全にジンバブエドルは廃止、経済はUSドルのみで回っています。
ジンバブエの最も一般的な銀行の1つであるCBZ(=Commercial Bank of Zimbabwe)の様子。 どの銀行であっても必ずマシンガンやライフルを持った警備員がいるので、あんまり真正面切って写真は採れませんでした。 ちなみに、窓口業務だけでなく、ATMも普通に稼働しており、たいていは店内に入らずに通りに面した壁面に設置されています。 警備員いるおかげかもしれませんが、強盗に襲われる様子はありません。わりと安全に使えますし、老若男女みんな日本と同様にごく普通にATMを使ってます。
さて、問題のジンバブエドルですが2015年6月についに廃止されてしまいました。 銀行にはこのような「ジンバブエドル終了のお知らせ」のポスターが貼ってあり、銀行にてUSドルと兌換される旨が記されています。 いろんな街で銀行を見ましたが、ほぼ全ての街でこのジンバブエドルとUSドルの兌換に関する告知が貼ってありました。 あのゼロがキチガイみたいにたくさんついた紙幣をおみやげにしたかったのですが、もうジンバブエではついに1枚も見かけることはありませんでしたね。
このキチガイじみた金額のお札、欲しかったけど、ジンバブエ国内からは完全に抹消されていました。 もはやUSドル以外は通貨として出回ってませんでしたね。
しかし出回っているUSドルはボロッボロです。
特に1ドル札と5ドル札は湿気を吸っていて、泥を拭いた雑巾のような状態です。
ピン札は怪しまれますので、日本で両替したUSドルは念入りにシワシワにしておいたほうが良いでしょう。
また、アメリカのセントコインなどは出回っておらず、ジンバブエ政府が独自に発行しているボンドコインというものが出回っています。
2015年春の時点でジンバブエ政府が発行しても誰も信頼せずに出回っていない、国民はそっぽを向いている、等というニュースがでていましたが、
実際に2015年夏の現地では何も問題なくこのボンドコインが流通していました。
だいぶ経済や政府の信頼が回復してきているのでしょうかね。
コインは南アフリカで造幣していますが、現物はとても安っぽい造りで、ゲームセンタイーのコインのようです。